2022年10月末で、乃木坂46を卒業した樋口日奈1月7日スタートドラマかりあげクン』(BS松竹東急/毎週土曜23時)は彼女のソロ女優デビュー作品となる。いずれは芸能界の後輩から「あの人すごいよね」と思ってもらえる女優になりたいと意気込む彼女に、ドラマ撮影の舞台裏や、「自分自身との戦い」と語るグループ卒業後の心境を聞いた。

【写真】撮影中もインタビュー中もずっとニコニコだった樋口日奈

オフィスでの新人派遣社員役では「就活生のような髪色」に

 ドラマかりあげクン』は、『コボちゃん』『フリテンくん』などの4コマ漫画で知られる植田まさしの同名漫画が原作。昭和、平成、令和と世代を超えて愛された作品が、連載42年を経て初の実写ドラマ化となる。主人公かりあげクンことかりあげ正太を演じるのは、戸塚純貴。樋口は、ドラマオリジナルキャラクターヒロインの新人派遣社員・清水彩花を演じる。

――先ほど、インタビュー前の写真撮影の様子を拝見していたのですが、とても楽しそうな姿に、テレビで見る以上にほがらかな笑顔で太陽のような方だと思いました。

樋口:本当ですか!? 太陽より熱すぎるかもしれない(笑)

――(笑)。さて、2022年10月末に乃木坂46を卒業後、本作でソロ女優デビューを果たす樋口さん。作品のお話を伺う前に、1つだけ別の質問を。「卒業セレモニー」の翌日はどう過ごしましたか。余韻に浸ったり?

樋口:実家に帰って、家族と一緒に「今までありがとうございました会」をしました。でも、卒業の翌日から胃がもたれてしまって…。みんなで食べるためにお寿司を買って行きましたが、食べる前から胃がムカムカしていました(苦笑)。不思議なことに、アイドル時代は体調を崩すことがなかったんです。きっと、張り詰めていた気が一気に緩んだのかなって。でも仕事を再開してからは体調も回復しました。

――それほど大きな責任や重圧があった証しですね。さて、本題へ。長年愛される作品の実写ドラマで、新人派遣社員・清水彩花役を演じた感想は?

樋口:物心付いた頃から記憶にある作品のオリジナルキャラクターでしたので、私が「なじんでいけるか」とドキドキしました。彩花は韓国ドラマが好きで、個性を出さないというか、よくも悪くも安定を求めているところが今っぽいと思います。脚本を読んだとき、太田係長(野口かおる)や木村課長(イワイガワ・岩井ジョニ男)が昭和の雰囲気を残していて、2人に対峙(たいじ)するのが彩花だと思ったんです。彼女の感覚は似ていると思いましたし、個性が強く面白い共演者の方々へリアルな反応を返せるよう、等身大の自分で演じました。

――オフィスでの撮影も、樋口さんにとっては新鮮だったのかと思います。

樋口:スーツを着る機会は滅多にないですし、一番印象的だったのはヒールです。OLさんが長時間ヒールで過ごしていらっしゃることは「こんなに大変なんだ」と思いました。プライベートでも履くので大丈夫だと思っていましたが、スリムなヒールでの撮影に慣れず足が疲れました(苦笑)。髪色も撮影中は暗い色にして、担当する美容師さんが「新人派遣社員役だから就活生のような髪色にするね」と言ってくださいました。人生にない経験ができる役者さんならではの楽しさを感じています。

――撮影当時の様子が伝わってきます。ちなみに、劇中ではかりあげクンの突拍子もない言動に振り回される役柄ですが、現実でもし、似た言動に出くわしたらどうしますか?

樋口:どうするんだろう…(笑)。私は、面白いと思うかな。自分にできないことや自分が考えつかないことをする人には、頭の中を見せてほしいと思ってしまいます。私が相手に対して「え?」と思っても、相手は自分の感覚で生きているから私に「え?」と思うかもしれない。それぞれの価値観がありますし、もしかしたら周囲には隠している人もいるのかなと思います。

■将来は後輩から「あの人すごいよね」と思ってもらえる女優になりたい


――乃木坂46の在籍時から、演技のお仕事に力を入れていた印象があります。グループ卒業後、この先も女優への意欲が強いのでしょうか?

樋口:元々、芸能界への漠然とした憧れから乃木坂46オーディションを受けましたが、演技のお仕事を頂くにつれ「いろいろな役をやってみたい」という意欲が湧いてきました。グループ卒業までの11年間を「長いね」と言ってくださる方もいますけど、ここからの芸能生活をそれ以上長く頑張りたい思いもあります。年齢を重ねるからこそできる役もたくさんあるでしょうし、いつかお母さん役やおばあちゃん役もやってみたいです。

過去に、舞台『フラガール』の親子役で共演させていただいた有森也実さんを見て「すごいな」と思った自分がいました。年齢やキャリアを重ねたとき、同じ世界の若い子たちに「あの人すごいよね」と思ってもらえるような、深みのある女優さんになるため頑張りたいです。

――ドラマかりあげクン』で演じる新人派遣社員・彩花のように、ソロ女優としては1年目。グループ卒業後、お仕事への意識や姿勢は?

樋口:自分自身との戦いですし、自己責任だと思っています。新たなお仕事で「自分がどこまで羽ばたけるんだろう」と考えるのが楽しくなってきました。あと、乃木坂46を応援してくださるファンの皆さん、今も頑張っているメンバー、関わってくださっているスタッフさんに誇りを持っていただけるよう頑張りたいです。

卒業を見送る側のときはグループを守る意識が強かったですけど、卒業後はメンバーから「あの人、乃木坂46だったんだよ」と言ってもらえるように走っていこうと、いい意味でプレッシャーをかけました。でも、11年間あいさつの時に「乃木坂46樋口日奈です」と言い続けてきたので、今(2022年11月取材時)も「乃木坂46の…」と言ってしまいそうになります(笑)

――歴史を感じます(笑)。最後に、卒業発表のブログでは「『意志のある選択をしたい』と思ったから」と決断の理由を明かしていました。その「意志」は今もブレていませんか?

樋口:一度決めたことは揺るがない性格なので。13歳の時に1期生として加入し、何となく在籍期間が人生の半分にあたる「26〜27歳頃までは続けようかな」と思っていました。でも、グループが結成10周年を迎えた頃に「じゃあ、そこから先はどうするの?」と自問自答したことがあり、人生の半分以上が「乃木坂46でした」という達成感だけでは「そこで終わるな」と思ったんです。

何となくのゴールは自分に合わないと違和感を覚え「もっと自分を表現していきたい」「応援してくださった方々にこれからも長く自分の姿を見てほしい」と考えたときに、卒業するべきと決断したことが1つの意志でした。これからも「何となく」ではなく「こうしたいからやってみよう」とか「この先にこれがあるからやってみよう」とか、自分の中に固い意志がないとダメだと思っています。

――ほがらかな笑顔でインタビューに答えてくださり、ありがとうございました。この先の活躍も期待しています!

(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:上野留加)

 ドラマかりあげクン』は1月7日スタート。BS松竹東急にて毎週土曜23時放送。

樋口日奈  クランクイン! 写真:上野留加


(出典 news.nicovideo.jp)

樋口 日奈(ひぐち ひな、1998年〈平成10年〉1月31 - )は、日本のファッションモデル、女優であり、女性アイドルグループ・乃木坂46の元メンバー、『JJ』の専属モデルである。長野県長野市生まれ、東京都出身。乃木坂46合同会社所属。身長161 cm。血液型はA型。愛称は、ひなちま。姉は女優の樋口柚子。…
55キロバイト (7,211 語) - 2022年12月19日 (月) 17:18


卒業してからも活躍が期待されそうですね!!

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